今から少しずつサバイバルに強い人になっておこう

20年ほど前に、飯田市が主宰する「南信州あぐり大学院」に月に一度、1年間通っていたことがある。

現在はもう存在しない学校だが、山で生きて行く術を教えてもらった

(もしかしたら学校の趣旨はそうじゃなかったかも知れないが、私は勝手にそう捉えた)

 

そこで学んだことは私には大きな経験で、これから何があろうと鉈(なた)一つあれば生きていけるような気持ちになった。

 

(竹を山から切り出して、それを鉈で切れば、鍋釜や食器や箸やカトラリー も作れる。竹はとても有難い植物!)

 

山や自然の中で、人が力を合わせれば、どんな世界になってもたくましく生きていけるに違い。そう確信できるようになっだ一年だった。

 

そういえば、小学校に入学する時、当時大好きだったサンリオキャラクターの筆箱を買ってもらって大喜びしたことを覚えている。しかし、その可愛らしい赤い筆箱の底には、似つかわしくないものが忍び込ませてあった。『肥後守(ひごのかみ)』だ。

肥後守 | 京都 長岡京市の壁紙提案が得意な工務店funナカムラのブログ

肥後守 | 京都長岡京市の壁紙提案と高気密高断熱が得意な工務店より転載

 

筆箱に小刀を入れたのは、小学校の教師だった父だから、当時はナイフを学校に持って行ってもよかったのだろう。

家に、鉛筆削機がなかったわけではないから、子供の頃から刃物に慣れさせようとしてくれたのだと思う。

 

肥後守をすっかり気に入った私は、相棒のごとく常に携帯していた。鉛筆以外にも削れるものはなんでも削ったり切ったりした。肥後守はすぐに切れ味が悪くなるから、時々、研ぎ石で研磨して、鋭利さを保っていた。

 

あれだけ愛していたのに、中学に入る頃には引き出しの奥に仕舞い込み、いつの間にか忘れ去ってしまった。そして消えてしまった(涙)

 

今でも私は、鉛筆や眉墨はナイフで研ぐことが多い。理由はわからないが、ナイフで削っていると、なぜか心が休まるのだ。包丁などを研ぎ石で一心に研磨している時も同じ気持ちになる。

だから、研ぎにはある程度自信を持っていたのだが、数年前に、ハルさんの商売道具だった魚を捌く包丁を勝手に研いでボロボロにしてしまって以来、ちょっと自信を喪失している。

 

それでも、私は道具を手に持って何かをするのが好き。

なんだろう、生きているぞ!的な、人間の本能が呼び覚まされるような感覚。

そして、生きていけるぞ!的な安心感に満ちた感覚のせいなのかも知れない。

 

父が風呂場でも物置でも塀でもなんでも作るのを見て育った私は、それだけで自分でもできるような気になって、本当に何でも作って来たが、一度ちゃんと習ってみようと、数年前にホームセンターが主宰するDIY教室に通ってみた。

そこで、ノコギリと金槌さえあれば、なんでも作れるような(またも思い上がった)気持ちが(すっかり)出来上がってしまった。

 

実際は、丸のこや電動ドリルやドライバーなどの電気に頼る道具を主に使ってDIYしているけれど、それでもある程度の必要なものを自分の手で作り出せることは嬉しいものだ。

 

なんで道具の話をしているかというと。。。

私は、20年くらい前に、『サバイバル力が必要』という気持ちに襲われたことがあった。

それは啓示のような感覚だった。息子たちに伝授しなければいけない、と。

そのためには、まず自分がその知識と技術を身につけようと思った。

 

学んでいるうちに、すっかり自分が夢中になり、息子たちに教えることをすっかり忘れていたということに気づいたのは最近で、彼らはもう自立して遠くに住んでいる。

今となっては、彼らの自発的な行動に期待するしかない(謝)

 

さて、サバイバル力。

日本の未来のビジョンを見た時(※私は時々未来のヴィジョンを見る)、人口がものすごく減って、森の中にコミュニティを作って暮らす人々が点々と見えていた。森林は生き生きと復活し、澄んだ水は山から海へと注ぎ、人々は豊かな自然の恵みを受けながら共に助け合いながら共同生活をしていた。

 

これからどれくらい先にそんな世界が来るのか来ないのかははっきりわからない。

自分がその中の一人として存在しているのかもわからない。

でも、これから何が起ころうと、どんな世界になろうと、先祖たちがずっとそうであったように、私たちも自然の中でたくましく生きて行く知恵をもう一度取り戻しておく必要があるという気持ちをここ20年ずっと持っている。

 

何が食べられる植物で、どれが薬草なのか、いつでも火は起こせるか、住まいになる簡単な家は作れるのか。。。、

まあ、そこまでの状態になるかどうかは別としても、私自身はそういう知恵を持って生きていきたいと思っている。安心して生きるために、そして、いつでも誰かの役に立つことができるように。

 

でも、決して強迫観念を持っているわけではない。

むしろ、今流行のアウトドアブームを歓迎していて、私もそういう感覚で楽しんでいる。

アウトドアライフを通して、私たちは自然の中で生きる術を身につけて行くことができるのだから。

皆さんも、何かできることを楽しみながらやってみてくださいね。

 

参考になりそうなサイト貼っておきます。

allabout.co.jp